IT分野の担当教員の高橋です。
IT分野では、私たちの生活の身近なところで日々使われているコンピュータシステムやWebアプリケーションを設計し、開発する勉強を日々行っています。
卒業生はシステムエンジニアやWebエンジニアなどとして就職をしています。もちろん国家資格の取得にも力を入れているので、資格を取りたい人には最適な分野です。
平成29年度春期午後問2の解説
今回は平成29年度春期午後問2の解説を書きたいと思います。
設問1
この問題の前半は、温度と表示のためのビットとの対応ができているかで正解できるかどうかが決まります。
問題の図1より、温度のレベルに対応する1~8を7セグメントLEDに表示させるためのビットパターンは、次のようになります。黄色は点灯させる部分で、下の赤字の8ビット数値がビットパターンです。
検出温度をA/D変換器によってディジタルデータに変換します。問題より、10度ごとの基準値に最も近い値に変換されます。つまり、基準値の前後5度の温度が、その基準値の変換されます。検出温度14度が基準値10度に、15度が20度に近似されることを考慮して表にまとめると次のようになります。形状データの( )内は、16進数で表した値です。
問題の図2は数値の6なので、上の表より形状データはBE、A/D変換器出力は101、検出温度範囲は45~54です。空欄a、b、cの正解は、順にイ、エ、イです。
設問2
問題文より、表示までの大まか流れは、タイマー割り込み発生時に
- 温度検出器の値をA/D変換器に読み込む
- 対応した値を7セグメントLEDに表示する
です。A/D変換器の出力は、レベルに変換し、更に形状データに変換して出力ポートに出力ポートに出力する必要があります。これを考慮すると
- 温度検出器の値をA/D変換器に読み込む
- A/D変換器の出力を形状データに変換する
- 形状データを7セグメントLEDに出力する
となります。
表2のポート番号2を見ると、A/D変換器が変換するには時間がかかり、番号2のI/Oポートから読み込んだ値が0かどうかで変換が完了しているかどうかを判定する必要があることがわかります。完了していなければ、完了するまで待たなければなりません。この問題では、完了するまで繰り返し完了チャックを行います。図3の空欄dの判定で繰り返している部分が、該当します。
- 番号2のI/Oポートから読み込んだ値が0であれば変換中なので繰り返します。空欄dの正解はイです。
- 0以外であれば変換が完了しているので、番号3のI/Oポートから出力値を得ます。出力値を変換後、LEDに出力します。
LEDに出力するには、形状データをGRに設定し、番号1のI/Oポートに書き込みます。空欄eの正解はエです。
ハード寄りの問題が苦手であきらめる人がいるみたいですが、難しいことが書いてあるわけではありません。しっかり問題を読んで、確実に得点しましょう。
2017年(平成29年度)春期の解説
- Date:
- Tag:
- この記事を
友だちに教える - LINE
- - HatenaBookmark
- GooglePlus