みなさん、こんにちは。ヒラメキデザインという授業を担当している河田です。
少し前にはなりますが、3月に、福岡校長、ゲームソフト分野の白石先生、情報工学科の森崎先生と一緒に中国の深セン(深圳)へ出張へ行きました。
今回は少しでも中国、そして深センのカオスさをお伝えすることができればと思います。
この記事は前回の記事の続きです。
【中国・深セン出張レポート2】「世界最大級の電気街-華強北-」「山寨の文化」
今回は深センを象徴するような会社に訪問しました。大量生産ではなく少ない数の生産の時に、深センという街が力を発揮します。まだ資金の少ないベンチャー企業*1も、素晴らしいアイデアさえあれば形にするためのシステムが揃っているため、深センに集まって来ています。
深センの街の特徴を象徴するような会社「Seeed Studio」
今回、深センの街の特徴を象徴するような会社へ訪問しました。「Seeed Studio」という会社です。
「Seeed Studio」の代表はエリック・パン(潘昊)という人で、深圳で最も注目を集める若手の起業家です。
この会社では、オープンソースハードウェアの製造を行い販売をしています。
オープンソースとは設計図などを公開・共有する事で、誰でもその設計を元にものづくりをすることができるのが特徴です。また、オリジナル基盤の受注なども行なっていますが、それらもすべてオープンソースとなっています。
これらの製造に携わる事で、様々なノウハウの蓄積がされ、複雑な製品でも素早く対応ができるのがこの会社の特徴です。
また、この会社の特徴はオープンソースハードウェアの製造だけではありません。
技術サポートからプロデュースまで、一緒に考えることをされています。
ノウハウが少ないベンチャー企業にとっては本当にありがたい存在ですよね。
SeeedStudioは2017年8月に名古屋にも新オフィスをオープンしたとのことです。
この国を侮ってはいけない…いろんな意味で。
今回の出張の感想です。
現地の人のハングリー精神というか、アツさ…勢いを感じます。死に物狂いというか。
深センという街の特徴ももちろんですが、この街に中国全土から集まって来ている若者の勢いもすごいと感じました。
山寨という模倣品やニセモノの文化をお伝えしましたが、これも「パクリ」と一言で済ましてはおけません。そもそも私たちと感覚・文化が違うので、それが悪とは思っていませんし、彼らはそこで得た技術で本物を超えるものを生み出しています。
最後に。電気街「華強北」…楽しかったです。仕事ということを忘れて買い物に夢中になっていました。中国で買い物する際の値段交渉も楽しみの一つです。
あと、今回書けなかったですが、大芬(Dàfēn)という絵画の村へも行きました。山寨の聖地のような場所です。そちらも衝撃的すぎでした。
【中国・深セン出張レポート番外編】山寨の聖地?絵画の村「大芬」へ
*1 ベンチャー企業は(大企業なら手を出したがらないような)冒険的・野心的な事業。起業。ベンチャービジネス。
英語ではstartup companyまたはstartupと呼ばれ、近年では日本でもスタートアップという言葉が主にIT業界で使用されるようになっている。
(Wikipedia引用)
今回の出張の際には、チームラボの高須さんからの情報や著書「メイカーズのエコシステム」などを参考に訪問させていただきました。
高須さんの情報がなければ、今回の出張はきっと上手くいきませんでした。このブログを書く際も先日、地域ICT推進協議会COPLIにて行われた「メイカーズのエコシステム」講演の内容を参考にさせていただいております。講演当日も最前列でお話を聞かせていただき、非常に勉強になりました。ありがとうございました。
出張で同行してくださった、神戸デジタル・ラボの舟橋さん・中西さんには大変お世話になりました。
中西さん率いるIoT班の特集「KDLが考えるIoTとその未来」
我々は、今回の出張で見た世の中の大きな流れを教育にどう反映させていくか、深く考えて進んでいきたいと思います。
以下、参考にさせていただいたWebサイトです。
リクルートホールディングス「シリーズ アジアで働く 中国のシリコンバレー・いま加速する深圳の経済シーンとは?」
ダイアモンドオンライン「中国第三の都市へ飛躍する深センの実力は本物か」
YouTube「Shenzhen: The Silicon Valley of Hardware (Full Documentary) | Future Cities | WIRED」
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