3DCGアニメーション学科の教員の源田です。
3DCGアニメーション学科では、3DCGソフトMayaを使ってのモデリング技術習得や、動きをつけるモーション練習、AfterEffectによる動画編集の方法などを、就職に向け日々勉強しています。
みなさんは”VR”という言葉を聞いた事がありますか?
今回は、VRの移り変わりの歴史を少しさかのぼってみて、立体視映像の世界からながめてみたいと思います。
ネットを見ていると”VR元年”ということで、数多くのVR関連の情報が流れています。SONYからはゲーム機として「PlayStation VR」も10月に発売予定です。
VRって何?
VRというのは仮想現実(Virtual Reality)の略で、コンピュータ等で作り出されたサイバースペースを、あたかも現実のように体験する技術のことをいいます。
3DCGアニメーション学科では、GREEの方に学内限定VRイベントを開催していただきました。これが、学生たちに大好評でした。
写真は、学生がHMD(ヘッドマウントディスプレイ:頭部に装着するディスプレイ装置)をつけてソフトの体験をしている様子です。
首を廻すとHMDの中に360度3次元の世界が広がります。
インタラクティブな応答も可能で、しばらくすると体験している子から興奮気味な声が上がり、それに呼応して、他の子も体験したいと手があがります。最新のVR環境は没入感があり、今まで経験したことがない感覚を味わうことができます。
統計によると、市場規模は2020年1500億ドル規模になるとか?日本円にして17兆円を越える成長分野です。参入してる企業群、技術開発のスピードを見ると可能性が広がる分野です。
しかし、
本当にこれからVR関連は伸びていくのでしょうか?と危惧する思いにもなります。
何度もブームが来ては収束している3D(立体視)
みなさんはアバターという映画を覚えてますか?
2009年に公開されたジェームズ・キャメロン監督の映画です。多くの人が劇場でメガネを掛けて3D(立体視)映像の臨場感に魅せられました。
この映画のキャッチコピーは
「観るのではない。そこにいるのだ」
だったのです。
これは、デジタル3D映像の魅力を謳ったものでした。世界興行収入は歴代1位となり、IMAX3D上映などが普及していきました。その後、3Dテレビ旋風がおこり、家電メーカーが3Dテレビ関連の製品を競って販売したことを覚えています。
そして、何故か?2012年時点でTVの世界から3Dブームは沈静化してしまいます。
学内でも3D映像作品を学生が制作
学内でも3DCGアニメーション学科の学生たちが、3D映像作品をコラボレーションしていたことを懐かしく思い出します。6年前の事です。
イグ博士 予告編 (2010年制作)
3DCGソフトの勉強をしている学生たちにとって、3D映像を制作するオペレーション技術はさほど困難なものではありません。
家庭用TVから3D(立体視)が消滅したのは、一つには画面サイズの問題があります。劇場映画などの大型スクリーンでの3D作品上映は今も続いていますね。
そもそもの 3D(立体視) ですが,
1838 年イギリスで BBinocular Stereo 隔離式が生まれたところからスタートします。
1853 年になるとアナグリフ式(anaglyph)という、左目と右目に赤と青のフィルタを付けて視差のある画像見る方法が生まれます。
馴染みのあるメガネですね。ここまでの世界は写真等を中心とした静止画で、”動く世界”(映像)ではありません。
映像の登場は1895 年フランスで”シネマトグラフ・リュミエール”が登場するまで待ちます。
次回は3D(立体視)映像の歴史から、VRのこれからについてです。
続きはこちら
本校では下記のVRセミナーを開催予定しています。興味、関心があれば、是非、足をお運びください。
7月17日(日) 15:00〜16:30
「VR(ヴァーチャルリアリティ)が変える、次世代のエンターテインメントにせまる!」
https://www.kobedenshi.ac.jp/taiken/report/2016/1660
8月6日(土) 13:40〜15:10
CG-ARTS協力イベント第1弾:最新動向スペシャルセッション
「ゲーム・アニメ・VR 2016」
https://www.kobedenshi.ac.jp/taiken/report/2016/1730
※注意
3DCGアニメーション学科ではVRコンテンツの制作指導をカリキュラム化していません。3DCGの基礎技術と業界就職を優先した2年制の専門課程になります。
詳しくは、サイトをご覧ください。
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