こんにちは。日本語学科の長谷です。
日本語学科はその名の通り、留学生を受け入れ、日本語の勉強をしている学科です。中国・韓国・台湾・香港・ベトナム・アメリカなど、様々な国からの留学生がいます。
授業「日本事情」
卒業を控えた1,2月、上級クラスでは「日本事情」の授業があります。
ちょうどこの時期は年末年始・節分・ひな祭りなどの行事が多いので、それらを中心とした「日本の伝統行事」をはじめとして、「手紙の書き方」、学生からの要望が高い「関西弁」、常識としての「日本の地理、歴史」などを扱います。
その中のひとつに「俳句・短歌を作ろう!」という時間があります。学生たちは、指を折りながら悪戦苦闘。作った俳句・短歌は色紙に書いて張り出します。
2020年度の卒業俳句・短歌集ができあがりました!
傑作作品を紹介
それでは、その中からいくつかご紹介しましょう。
まずはこの季節にぴったりな一句から。『帰り道 桜が咲いて やっと会える』(于 文婷さん)
『四月でも まだ寒いなあ 花見行く はやく起きたい 弁当つくる』(ヴィ ホアン ティエン チャンさん) 今年は、各地で桜の開花が例年より早かったようです。4月になったらもう花は散っているかもね。
『春はくる 新年もくる 笑うなり』(チュオン ドアン タンさん) アジア諸国では新年を旧暦の正月にお祝いするところがたくさんあります。2021年の旧正月は、2月12日。季節が春へと向かい始めるころでした。
(右)『2月から 旧正月の 準備する 新しい服 買いに行きたい』(グェン ティ ホゥオンさん) 旧正月が近づくとそのお祝いの準備にと学生たちは、なんとなくそわそわします。今年はコロナ禍のため大勢での集まりを自粛、いつもより静かな旧正月でした。
(左)『アルバイト わかりやすいよ あたためる ベトナムの料理 成長になりました』(ヴ スアン ヴィエットさん) 飲食店でバイトをしていたのでしょうか?ベトナムの料理ならお手のもの。留学生はほとんどの学生がバイトをしていますが、バイトでは日本語だけでなく、いろいろなことを学ぶ学生がたくさんいます。
「放課後は すてきなときだ さようなら 友達に言った 散歩しようか」(郭 冲さん) 学生たちは散歩が大好き。特に学校の辺りは、散歩にぴったりの場所がたくさんあります。
『遅刻して よく休んだな 先生は いつもお世話に なってもらいます』(グェン ホァン ヴさん) 「お世話になってもらいます…」 う~ん、日本語の「くれる、もらう、あげる」はやっぱり難しいようです。でも、作者の気持ちは伝わりますよ。
(右)『授業で 先生の声 眠くなる』(グエン ティ フォン タオさん) 遅刻もしました。居眠りもしました。留学生活は大変なこともあるけど、私たちの未来は、この雪のように白く、明るく、美しい。
(左)『雪の色 人生見える 白ばかり』(レ ヴァン ギアさん)
『わたしたち 成功のため がんばったな 困ることがある もっとがんばるよ』(ルオン ディン ヒェウさん) 真っ白い雪をあなたたちの色に染め上げてください。
いかがでしたか?最後に、私がいちばん笑った句を紹介します。
『ニワトリは 飛べないですが Lチキンは 天に飛ぶように 売れていきます』(トン ベンジャミン ブン ホさん) うまい!!
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