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専門学校教員が教える「経理事務職に就くには」

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専門学校教員が教える「経理事務職に就くには」

みなさん、こんにちは。情報ビジネス学科担当教員の前田です。

情報ビジネス学科は2年間で簿記、マネジメント実践、パソコンスキル、プレゼンテーション、ビジネスマナー、コンピュータ会計などを勉強します。事務、販売、営業などさまざまな職種に応用できるビジネススキルを学ぶ事ができます。

日商簿記検定とは?

みなさんは日商簿記検定ってご存知ですか?もしかしたら商業系列の高校生の方でないかぎりあまり聞いたことのない資格かもしれませんが、年間50万人から60万人もの受験者数がいる日本でもかなり認知度の高い日本商工会議所主催の資格試験なのです。企業が社員に取得して欲しい資格としても必ず上位に挙がってきます。

「簿記(BookKeeping)」は帳簿記入の略で、簡単に言うとお小遣い帳なんかをイメージしてもらうと分かりやすいと思います。

実は、その起源は13世紀ごろのヨーロッパにまで遡り、1494年にイタリアのベニスで「算術幾何比例総論」という簿記の書物が世界で初めて印刷されました。日本では明治6年に福沢諭吉(一万円札の人)が「帳合之法」という本の中で簿記を紹介しており、とても歴史のある技術なんです。

簿記の勉強が今日までにこれほど広く普及しているのは、何といっても、

「お金を扱わない会社はない!」

ということだと思います。簿記は会社のお金を管理する上で必須の会計技術なんですね。

今回は、その日商簿記検定2級に合格し、経理事務職で内定した情報ビジネス学科2年生の山下優希さんに話を伺い経理事務職で就職するヒントを探ってみました。

山下優希さん(情報ビジネス学科2年生)
【東灘高校出身】

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情報ビジネス学科に入学したきっかけは?

やっぱり、様々な資格がたくさん取得できることですね。高校が普通科だったので将来のために一つでも多くの資格を取得したいと思ったのがきっかけです。

経理事務職を目指した理由は?

簿記を勉強したことがきっかけです。入学した当初は就職についてはイメージがあまりありませんでした。でも、1年生の5月に全国経理教育協会主催の簿記検定3級に合格し、簿記って面白いなって思ったんです。

それで、続けて6月に今度は日商簿記検定3級を受験したんですけど、あと一歩のところで落ちてしまいました。それが、すっごく悔しくて。落ちたこと自体が悔しいというよりも、本気で勉強しなかった自分の姿勢が悔しかったですね。そして、勉強を頑張って11月に日商簿記検定3級再度挑戦し、98点で合格することができました。

その流れで次の2月に日商簿記検定2級にチャレンジしようと勉強を進めましたが、日商簿記検定2級は商業簿記に加え、工業簿記も勉強いなくてはいけないので、勉強量の多さに戸惑いました。

また、受験するまで3か月もない状況だったので、正直焦りました。アルバイトも調整し、お正月にも勉強したのは生まれて初めての経験でしたね(笑)。放課後も残って先生に問題の解き方を教えてもらいました。

結果1度の受験で何とか日商簿記検定2級に合格することができて、すごく嬉しかったですし、自分に自信がつきました。それで頑張って取得した簿記の資格を生かせる仕事がしたいと思い経理事務職を目指しました。会社のお金を扱うという重要な役割を担うことができることもまた魅力でした。

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今後の目標は?

今は授業で習っているファイナンシャルプランニング技能士3級(国家資格)の取得を目指しています。お金は一生関係してくる問題ですし、税金や住宅ローンなど身近なことも学べるので楽しみながら勉強しています。

将来的には日商簿記検定1級も取得してさらに経理の技術を磨きたいと思います。

日商簿記検定1級

山下さんが将来的に目指している日商簿記検定1級の合格証がこちらです。

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私も久しぶりに日商簿記検定1級を受験してみました。実は日商簿記検定は現在出題範囲が大幅に改定されているので自己啓発も兼ねて試しに受けてみました。

結果は9割得点できていましたが、逆に言えば1割ミスってしまいました。見返してみると「えっ、こんなところ間違える!?」というようなケアレスミスもあったのでまだまだ修行が足りないなぁと実感しました。

今回受験してみてやっぱり日商簿記検定1級はそれなりに難易度が高いなぁと感じました。

経理事務職に就くにあたって日商簿記検定2級は大きな柱

経理事務職に内定をもらった山下さんを例にあげると

  • 日商簿記検定2級
  • 全国経理教育協会主催の簿記検定(全経簿記)
  • 財務諸表(会社の成績表のようなもの)の読み取り
  • 分析する能力を鍛えるビジネス会計検定
  • パソコンの操作能力を高めるMOS検定
  • ビジネスマナーを学ぶ秘書検定

など幅広く取得していたのも大きかったと思います。

資格だけでなくコミュニケーション能力も重要

資格だけでもいけません。以外に思われるかもしれませんが、事務職は結構コミュニケーション能力が必要な仕事です。机の前でパソコンを触っているだけの仕事ではありません。私も事務職の経験がありますが、電話対応や来客対応、部署間の調整など結構人と関わることが多い仕事だと思います。

私の担当しているビジネスプレゼンテーションという科目で最近、企業の財務諸表を調べてみて、各自自分なりに分析した結果をプレゼンテーションするという授業をしたのですが、山下さんは適切に分析し、堂々と発表できていました。自分の見解が自分の言葉できちんと説明できるんですね。そういった能力もまた必要だと思います。

ビジネス学科は様々な資格が取得でき、コミュニケーションやプレゼンテーション、マネジメントなどの授業もあるので、事務職はもちろん他の仕事も十分に目指せるビジネススキルが学習できます。

教員が受けてみて面白かった「銀行業務検定試験」

最後に私が取得した資格の中で面白いと思ったものを1つ紹介したいと思います。それは銀行業務検定試験です。

銀行業務検定試験は金融機関の方が主に受けられる試験だとは思いますが、もちろん広く一般の方も受験することが可能です。範囲が財務・法務・税務・外国為替・金融経済・証券などひろく37種目もあります。年間受験応募者数も28万人を数えるようです。

何が面白いかというと実はこの試験1級がない試験なんです。つまり2級が最上位となっていて、さらに優秀な成績で合格すると表彰してもらえるんです。また金融機関特有の視点なんかも勉強できるので面白いです。金融機関を目指す学生にはぜひお勧めです。

「財務3級」はマークシート式試験ですが、財務2級」は記述式試験となっています。会計処理や会計理論、財務分析などを自分なりに解釈して論述していかなくてはいけないので結構大変です。もし取得を目指されるのであれば、いきなり「財務2級」を受験するのではなく、まず基礎をしっかりと学べる「財務3級」から受験されることをお勧めします。

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上の写真は、私が銀行業務検定試験「財務2級」を受験し全国4位で表彰を受けた時のものです(「財務3級」全国2位)。結構嬉しかったです。

ちなみに、私の後ろにあるポスターに少し映っているのですが、2月10日は「簿記の日」に制定されているんです。冒頭で紹介させていただいた福沢諭吉の「帳合之法」が発行されたのが明治6年の2月10日であることにちなんでいます。

話が少しそれますが、みなさんは毎月22日は「何の日」かご存知ですか?

ご存知の方もたくさんいるとは思いますが、答えを知ると「へぇ~」ってなるクイズです。答えはあえて紹介しませんが、ぜひ一度考えてみてください。ヒントは「カレンダー」です。

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私も学生に負けず、結構資格試験を受けたりしますが、適度な緊張感の中、すごく集中して試験問題を解いている時間が個人的にはとても好きです。そして、それが合格につながった時はとても充実感があります。学生たちにも様々な資格試験に挑戦し充実感や達成感を味わって欲しいと思います。

教員が全面的にサポート!

ただ、私は時には失敗することも大切だと思っています。山下さんが日商簿記検定3級に失敗して、その悔しさをバネに頑張ったように次につながる失敗は大切だと思います。学生たちにも伝えていることは「失敗しても良いけれども、落ちて悔しいと思えるくらいは努力していないといけない」ということです。でも、やっぱり合格して欲しいですけどね。

私は教員としてそういった学生たちをサポートしたいと思っていますし、常に学生たちに背中を見せていたいのでこれからも様々な資格にチャレンジしていきたいです。

今回は経理事務職に内定した山下さんを紹介しましたが、ビジネス学科の学生は様々な分野に就職していきます。また機会があれば他分野に就職した学生についても紹介したいと思います。

さいごに

ビジネス分野に興味を持たれた方、少しでも気になったことや疑問があれば、ぜひ体験入学やオープンキャンパスなどへ来てください!教員達で様々な疑問に答えさせてもらいます!

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