エンタメ

「ハゲタカ」に学ぶビジネス用語講座 「ホワイトナイト(白馬の騎士)」って何?

Blog:あったかビジネス・事務・営業・販売BLOG |

「ハゲタカ」に学ぶビジネス用語講座 「ホワイトナイト(白馬の騎士)」って何?

みなさん、こんにちは。
情報ビジネス学科担当教員の前田です。

情報ビジネス学科は2年間で簿記、マネジメント実践、パソコンスキル、プレゼンテーション、ビジネスマナー、コンピュータ会計などを勉強します。事務、販売、営業などさまざまな職種に応用できるビジネススキルを学ぶ事ができます。

小説「ハゲタカ」

みなさんは「ハゲタカ」をご存じでしょうか?
2018年7月から9月までテレビ朝日系で綾野剛さん主演でテレビドラマ化されていたのでご覧になった方もたくさんいると思います。

原作は真山仁さんの経済小説「ハゲタカ」、「ハゲタカⅡ」で実は2007年にNHKで大森南朋さん主演で一度テレビドラマ化されており、2009年には映画化もされています。
私は「ハゲタカ」の大ファンですべて拝見しています。個人的には大森南朋さん主演のNHK版が面白かったです。

image1

「ハゲタカ」とは?

「ハゲタカ」とはタカ目タカ科のハゲワシ亜科とヒゲワシ亜科の鳥の総称でほとんどの種は動物の死肉を主食とします。死にかけの獲物に群がる様子が、短期的な利益獲得を目的とし、潰れかけた企業を買いあさっていた外資系投資ファンドの姿勢と重なることから外資系投資ファンドのことを「ハゲタカファンド」と呼ぶようになりました。

「ハゲタカ」にはビジネス用語がたくさん登場!

小説やドラマの「ハゲタカ」には「M&A」や「TOB」、「ホワイトナイト(白馬の騎士)」、「プロキシーファイト」、「ゴールデン・パラシュート」など情報ビジネス学科の学生たちも学習するビジネス用語がたくさん出てきてとても勉強になります。
そこで今回はみなさんにちょっとしたビジネス用語をご紹介し、ビジネスの世界に少しでも馴染んでもらえたらと思います。

図1

「ハゲタカ」に出てくるビジネス用語

M&A

企業の合併・買収のことで、企業が行う統合の手段ととらえることができます。「M&A」は、事業の再構築をスピーディに行い、競争力を強化できるという点で、環境変化の激しい現在、注目を浴びている経営手法のひとつです。

TOB

株式公開買付のことで、株式を大量に取得して相手の会社を乗っ取る(買収)ための手法です。株式の50%以上を取得すると「経営権」を握れる(多数決なので)ので、これらの目的のために大量に株式の取得を目指す訳です。失敗には終わりましたが、かつてIT企業のライブドアがフジテレビの経営権を狙って株式をどんどん買い増しした「TOB」が有名です。

ホワイトナイト(白馬の騎士)

企業が乗っ取られそうになった時に守ってくれる企業や人のことです。敵対的な買収を仕掛けられた企業を守ってくれる他の企業や人がいるのです。敵から守ってくれる王子様みたいな、なんだかカッコいい言い方をしますよね。

プロキシーファイト

「株主総会」という会社の「最高意思決定機関」においてその議決権獲得を会社の経営陣と争うことを指します。簡単に言ってしまえば、経営者と株主のケンカようなものです。会社を経営しているのは経営者側ですが、会社にお金を出しており、所有者たる地位があるのは株主です。「所有」がエラいのか、「経営」がエラいのか難しいところではありますが、最近では2015年に勃発した家具販売大手の大塚家具の「プロキシーファイト」が有名です。

ゴールデン・パラシュート

会社を乗っ取られないようにするための方法のひとつです。普通会社が乗っ取られたら今の経営者はクビになることが多いですよね。それを前もってクビにするなら「巨額の退職金を払いなさい」と決めておくことで乗っ取ろうとする気持ちが薄れます。このクビにする経営者に払わないといけない巨額の退職金のことを「ゴールデン・パラシュート」といいます。「いくらくらいなんだろう?」ってすごく気になりますが、きっと想像もできないようなすごい金額だと思います。

51065

他にもたくさんあるビジネス用語

「ハゲタカ」に出てくる用語以外にもビジネス用語はたくさんあります。面白い言い回しのものをいくつか紹介したいと思います。

魔の川(デビルリバー)

基礎研究の成果と応用研究の間に存在する障壁のことです。簡単に言ってしまえば、「その研究が何の役に立つのか?」ということです。一生懸命研究しても、そこで得られた知識が必ずしも何かの役に立つ知識とは限らないんですね。研究して得た知識がコレコレに役に立ちますと答えることができたら「デビルリバー」を越えたことになります。

死の谷(デスバレー)

「デビルリバー」を超えると今度は「デスバレー」が待ち構えています。「デスバレー」とは研究開発の成果が、製品や事業になかなか結びつかない事を表した言葉なんです。良いアイディアや研究成果があってもそれが必ずしも新製品や新事業に結びついて成果となるとは限りません。なかなかシビアです。

ダーウィンの海

「デビルリバー」、「デスバレー」を乗り越えた後に待ち受ける最後の関門のことです。つまり、事業化されて市場に投入された製品やサービスが、他社との競争に打ち勝ち、お客様から受け入れられるかどうかということです。頑張って事業化できたとしても、その事業を軌道に乗せるには市場競争に打ち勝つ必要があるんですね。

「デビルリバー」、「デスバレー」、「ダーウィンの海」は技術を基にしたベンチャー企業がイノベーションを実現するために、研究開発から事業化までのプロセスにおいて乗り越えなければならない障壁を指していますが、「事業化ってこんなに大変なの?」って思ってしまいます。でもそれらを乗り越えた先の景色はきっと素晴らしいものなんだろうと思います。

スイートマネー

会社を始めるにあたって自分や家族、友人から出してもらうお金のことです。

ビジネスエンジェル

自分のポケットマネーを使ってこれから会社を興そうとする人や創業期の企業に対して支援をしてくれる人です。きっとお金持ちです。

レッドオーシャン

直訳すれば「赤い海」ですが、血で血を洗う激しい戦いが繰り広げられているような、ライバルが多くて競争の激しい既存市場のことです。

ブルーオーシャン

レッドオーシャン」の逆です。競争相手のいない(少ない)穏やかな市場のことです。

ゴールデンゾーン

スーパーやコンビニなどの商品陳列でお客さんの手の届く範囲のことを「有効陳列範囲」と言いますが、その中でも特にお客さんの手の届きやすい位置のことをゴールデンゾーン」と言います。一般的に男性で床上70~160cm、女性で床上60~150cmの範囲とされています。私もこの位置にある商品をよく手に取っている気がするので、そう言われればそうかなぁという気がします。

トランスフォーム

事業改革のことです。時代の変化が速く、これまでのビジネスが当たり前ではなっている現代において企業は事業を新しい形に転換していく必要に迫られています。つまり新たな事業のやり方を探ることが避けられなくなっています。そう言えば「トランスフォーマー」という変形ロボットの映画がありましたね。

Hackマインド

創造性を持った遊び心のことです。既存の常識に捉われず過去を否定し、ワクワクしながら物事の仕組みやテクノロジーをとことん追求して、今までと異なる価値を創造していく心構えが現代のような変化の激しい時代には必要であると考えられています。

さいごに

今回はビジネスシーンで使われているような用語をいくつか紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
「へぇ~」そんな言い方するんだと少しでも思ってもらえたら嬉しいです。
新聞なんかにも登場してくる用語なので少しずつでも勉強していくと情報を捉えやすくなると思います。

情報ビジネス学科では「新聞の読み方」も指導しています。最近は新聞を読む人が減っていると聞きますが、やはり情報を得るために新聞は必要であると考えています。
膨大な情報が溢れている時代ですが、必要な情報を適切にとらえる練習をするには新聞はとても有効です。ですので情報ビジネス学科では授業の中に取り入れています。
他にも面白い表現をするビジネス用語はたくさんあるので機会があればまた紹介したいと思います。

では、また。

Date:

神戸電子の
情報ビジネス学科学科
についてもっと知りたい!

実践的なIT活用スキルを養いつつ、あらゆるビジネスシーンで活躍する人材を育成します。

学科紹介を見る (神戸電子サイト)

学科紹介イメージ
Info神戸電子からのお知らせ

Tagタグ

Teamライターチーム紹介

神戸電子オフィシャルSNS

オープンキャンパスなどの
誰でも参加OKの楽しいイベント
やブログの最新記事などお届けします!

ページの上へ移動