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成果発表会DigitalWorks2018-2019<建築インテリアデザイン学科編>

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成果発表会DigitalWorks2018-2019<建築インテリアデザイン学科編>

建築インテリアデザイン学科担当の田村です。

ここでしか学べない

建築インテリアデザイン学科では、「建築物=建物の全体」と「インテリア=建物の内部空間」の設計とそのデザイン手法について学び、建築業界において即戦力として活躍できる人材の育成を行っています。
また、建物単体だけでなく、その周辺環境や利用する人の行為などにも目を向けながら、総合的にデザインすることを目指しています。

今回は、建築インテリアデザイン学科で2月6日(水)に行われた、2018年度末の成果発表会「DigitalWorks」についてお伝えしたいと思います。

DigitalWorksとは

DigitalWorks」とは、年度末の成果発表会のことです。
学生たちにとっては、これまで取り組んできた作品成果を発表する大切な発信の場です。

建築インテリアデザイン学科では、毎年1年生がこのDigitalWorksで発表をするため、
進級や就職活動におけるポートフォリオ(作品集)づくりに大きく関わるものとして位置づけられています。

建築インテリアデザイン学科の後期の課題テーマ

課題テーマは毎年変わるのですが、建築コースは、今年度も「新しい住まいの提案」という主題を念頭に置きつつ「3つの居場所を持つ家」と「9坪ハウスの可能性」のいずれかを選択するかたちとなりました。
また、インテリアコースは建築コースでも取り上げた「9坪ハウス」
のリノベーションをテーマに、限られた空間での住まい方の提案が求められました。

今回は、神戸電子専門学校がある異人館がたくさんある北野町が対象地です。

敷地A

こちらが建築コースのA敷地となった場所です。
インテリアコースは、ここに9坪の住宅が建っていて、その住宅をリノベーションすることを想定しました。

敷地B

こちらが建築コースのB敷地となった場所です。

北野町にはいくつか坂があるのですが、その一つであるハンター坂の突き当りにA敷地、坂の途中にB敷地を設定したこともあり、結構近しい距離に2つの敷地があります。
因みに、建築コースの課題は2つありますが、この敷地については課題内容に関係なく、
学生自身が事前調査をした上で、自由に選ぶことができるようになっていました。

9坪ハウスとは??

9坪ハウスは、昭和を代表する建築家の一人である増沢洵による狭小住宅の代表作『吹抜けのある家-最小限住居』(通称「増沢邸(自邸)」)を原形とする狭小住宅のことです。
この住宅を発表した時に、増沢さんは建物の形や高さ、屋根や柱の形状、吹抜けからなる「5つの原則」を定めたのですが、今回の建築コースの課題では、この5つの原則のうち3つを守って自由に提案することを求めました。
因みに、インテリアコースの方にはこの5原則は用いず、より自由な空間デザインの提案を求めました。

共に学び、共に創る

今年度も昨年同様に、個人での設計に入る前にグループワークを行いました。

 

ワーク1
建築、インテリアともに今回は「住宅」がテーマなので、「生活における行為」に着目して、その中での発見や設計上ポイントとなる部分を基に各自設計を行いました。

例えば…
「家に帰ったらまず何をするのか?」
「平日の晩、家に帰ってどんな過ごし方をするのか?」
「休日の過ごし方はどうか?」
など、教員からの問いかけに対して、みんなで意見を出していきます。
出された意見を基にして、関連性の高い生活行為をグループにしてまとめていきます。

その他にも設計においては「敷地」はとても重要になってくるのですが、
「この敷地にはどんな特性があるの?」
「駐車場を1台分つくらないといけないけど、周囲の道路の状況から判断してどこが安全で相応しい場所なの?」
「前の道と敷地との関係はどんな感じなの?」
「日当たりが良いのは、敷地のどの辺りなの?」
といった具合に、家の中だけではなく、外の環境まで含めてグループのメンバーで考えます。

ワーク2

そして、全体発表で情報共有します。
自分たちのグループでは出なかった意見が聞けるとても重要な機会です。

ワーク3
上の写真は、グループワークでの結果の一例です。
このように水色が「生活における行為」ピンク色が「周辺環境の情報」黄色が「駐車場の位置」という具合に頭の整理にもなります。
ここまでワークを行ってから初めて個人での設計がスタートします。

そこからさらに掘り下げていけば…
「寝室にクローゼットってあるけれど本当にそれで良いのか?
「2LDKとか3LDKとかよく耳にするけど、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)って本当に今のライフスタイルにあっているの?そもそも必要なの?」
「手洗いって、洗面所だけでいいの?」
など、具体的な設計に結びつくヒントが見つかってくるわけです。

アイディアをカタチに

建築インテリアデザイン学科では、
制作系の授業を複数の先生が担当することになっています。
一人の教員は、10~15名の学生を担当し、学生の課題を最初から最後まで指導していくので、学生たちは、担当の先生の設計事務所に所属する設計スタッフのようなイメージで設計していくことになります。

先生との打合せは、毎週必ず行われます。
学生たちは、放課後や自宅でアイディアを練ってきて、ラフスケッチや図面、ザックリとつくったCGを次の週までに準備し、それらを基に、先生は学生の設計意図を読み取り、様々なアドバイスを行います。
学生たちは、そこでの指摘事項を次の時間までに修正して、より良いカタチになるようにブラッシュアップする…この繰り返しの中からカタチがうまれるわけです。

設計には答えはないと本当に実感するのはこの瞬間かもしれません。
繰り返し、繰り返し手を動かしてカタチが見えてくるものなのです。
限られた時間や決められた制約の中からカタチをつくり出す…
これは建築やインテリアでの実務においても同じ話です。

「DigitalWorks」本番!

通常授業の最終日に行われた全体発表会で全ての学生が発表し、教員がDigitalWorks本番で発表する作品を選抜します。
DigitalWorksでは、選抜された20~25名が順に発表を行い、先生がその作品に対して講評を行っていきます。

DigitalWorks3

学生の作品に対して、先生から様々な指摘やアドバイスをいただきました。

DigitalWorks1

DigitalWorks2

学生たちは緊張しつつも、しっかりと自分の言葉でこれまで考えてきた作品を説明していました。昨年の春まで建築やインテリアについて全くの素人だった人たちとは思えない成長ぶりでした。

発表者の皆さん、お疲れ様でした!

主な学生作品

作品5

作品5図面3

作品5図面2

作品5図面1

作品5図面5

作品5図面4

作品4

作品7

作品8

作品1

作品2作品3

作品9

作品6

今年は、例年以上に図面表現が向上していると何人かの先生から総評をいただきましたが、昨年の反省を受けて一部見直した部分が、このように成果として表れるのは、教員として本当に嬉しいことです。
また、学生自身もデザインした空間を、どのように見せれば効果的に相手に伝わるのかを自分なりに探りながら、発表用のスライドに図面やCGを入れてくれていたことも良かったと思います。

とは言え、まだまだ改善すべきところはたくさんあります。
学生たちが作品をブラッシュアップするように、我々教員もブラッシュアップしてより良い授業運営ができるようにしていきたいと思いました。

次年度に向けて

1年生の皆さん、本当にお疲れ様でした!
春からは2年生として、中規模設計課題で再びご一緒することになります。

ここでは、「建築新人戦2019」に向けて課題に取組む人もたくさんいると思いますが、
昨年の「建築新人戦2018」では、2名の上位16選入選やデジタルデザインセレクション部門優秀賞など過去最高の成績を収めたこともあり、少々プレッシャーもあるかもしれませんが、2018年度以上に記録にも記憶にも残る良い作品がつくれるように共に頑張りましょう!

それでは、今回はこの辺りで…
またお会いしましょう!

Date:

神戸電子の
建築インテリアデザイン学科
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