建築インテリアデザイン学科担当の田村です。
建築インテリアデザイン学科では、「建築物=建物の全体」と「インテリア=建物の内部空間」の設計とそのデザイン手法について学び、建築業界において即戦力として活躍できる人材の育成を行っています。
建築新人戦とは
所属する大学・短期大学・専門学校・高等専門学校で取り組んだ設計課題作品を対象に実施するコンテストです。
毎年、全国から数多くの作品応募があり、建築を学ぶ学生にとっては夏の大きなイベントの一つとなっています。
イメージ的には、高校の部活動でいうインターハイのような感覚でしょうか…
9回目の今回は、応募登録数は902、教育機関数は100校以上、都道府県数34からの応募があったそうです。
8月13日に一次審査が行われ、提出された応募作品の中から上位100作品が選定されました。
専門学校で唯一の上位連続入選!
有名国立大学をはじめ、大学3回生が数多く名を連ねる中、今年も神戸電子専門学校の2年生が設計した作品が、上位100選に選出されました!
今年度は、1名の学生作品が入選され、これで6年連続入選となりました!
もちろん、連続での入選は専門学校で唯一の快挙です!
課題テーマは「集合住宅」
本校では、カリキュラムの関係上、毎年、2年生が参加をするわけですが、今年も4月からこの設計課題に毎週取り組んできました。
丁度、建築新人戦の提出が夏休み期間中という事もあり、休み期間中も実習室で課題に取り組む学生がたくさんいるというのが毎年の恒例となっています。
今年は、例年以上により多くの学生たちが熱心に取り組んでいました。
2017年度の入選作品!
上位100選入選 川本大貴くんの作品
敷地対象地は、神戸市生田川に面した公園です。
作品タイトルは『Make It Yourself』です。
「集合住宅」とは、建築基準法上では「共同住宅」と呼ばれる建物の種類で言ってみれば「マンション」や「団地」などと同じような建物の事です。
ずばり川本くんの案は、今行われているマンションの開発に対してのアンチテーゼ(※)です。
今の開発は、決められた間取り(2LDKや3LDKなど)の中に
無理矢理住まわされているという疑問が、この作品をつくるきっかけでした。
(※アンチテーゼ=ある主張に対してそれを否定する内容の主張)
川本くんは、「住まい手が自由に自分たちで住まいをつくる」ということをコンセプトにしています。
その方法は、地面を掘り、掘って出た土を盛るということでうまれる「場」に鉄板の屋根をかけることで、
「場」が「空間」になるという考え方です。
また、この建築には完成がなく、住まい手が変化すれば建物も変化します。
各間取りも「リビング」や「ダイニング」といった名称はなく、部屋の使い方も自由というわけです。
今年はさらに!
今年は、「デジタルデザインセレクション部門」に上位100選とともに選出されました!
この部門は、デジタル技術を駆使したプレゼンテーションの重要性と
デジタルデザインを学生間に広めることを目的として本年度より実施されたものです。
上位100選作品の中から10作品を選出するものでしたが、見事にその10選に選ばれることができました!
「神戸電子ならではの質の高い建築CG」が評価されたと言えるのではないでしょうか。
更なる飛躍を…
上位100選入選作品から、「最優秀新人賞」「優秀新人賞」「BEST 8」「BEST 16」と選出されるわけですが、我々の目標は今年も「BEST 16」以上の入選!
しかし、今年も残念ながら目標を達成することができませんでした。
入選作品は年々レベルが上がっており、私が学生時代だった頃で言えば、大学4回生の卒業制作に匹敵するような印象です。
目標達成が叶わず本当に悔しい限りですが、この経験を活かして来年こそは…というのが我々の心情です。
「共創」から生まれた建築模型
昨年までの入選作品と今年度の入選作品の大きな違い…
それは「チームワーク」でした。
これまでの入選作品では、模型制作を入選者一人でつくるということが
恒例となっていましたが、今年は「共に創る」模型制作となりました。
入選者である川本くんをリーダーとして、9名の学生たちが協力して制作にあたりました!
写真右の白いシャツを着た学生が川本くんです。
「この方がいい」「ここはこうしよう」といった話し合いが行われ、
みんなの力で良いものをつくろうという意識が自然と芽生えていました!
川本くん、竹田さん、吉田さん、要田くん、森山くん、内村さん、宮谷くん、
大杉くん、片山くん、今井くん
本当に皆さん、お疲れ様でした!
この経験は絶対にいい思い出になるはずです!
私も指導担当者として、川本くんとツーショット写真を…
こんな感じで写真を撮るのはかなり珍しいことですが。。。
どうも写真は苦手ですが…(笑)
今年は、こんな空気感で制作を指導することができたんだなと、
教員として、とてもいい経験をさせてもらいました。
ではでは、今回はこの辺りで…またお会いしましょう~~~
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