こんにちは。日本語学科の池田です。
日本語学科はその名の通り、留学生を受け入れ、日本語の勉強をしている学科です。中国・韓国・台湾・香港・ベトナム・モンゴルなど、様々な国からの留学生がいます。
おはようございます!
ソニックホールに日本語学科の学生全員が集合しました。
厳かな雰囲気の中、今から何が始まるのでしょうか・・・?
日本語学科では、卒業前に約2年間の日本語の勉強の成果を発揮する「卒業発表会」があります。
みんなが見守る中、クラスから選ばれた12名が日本語でスピーチをします!
緊張した面持ちの学生たち。
最前列に座る彼らは本日の主役、発表者です。
そんな中・・・
中国人の学生Aくん
「先生、ちょっと・・・。お腹痛い・・・。」
大勢の前で発表するというプレッシャーのあまり、
腹痛に襲われているもよう。
香港人の学生Bくん
「人、人、人・・・パクッ」
緊張をほぐす方法は世界共通?
そうこうしているうちに、開会の挨拶が。
いよいよ、日本語学科の『卒業発表会』が始まります!
今年のテーマ「一枚の写真から」
学生たち各々が撮った写真を一枚見せながら、
それについてのエピソードを日本語で紹介します!
みんな真剣にスピーチに聞き入っています。
日本に来てアルバイトで失敗した話
落ち込んでいた時美しい夕陽に感動した話
懐かしいふるさとへの思い
戦国時代の武将に憧れを持っている話、
今は亡き愛犬との思い出
大好きなアニメの聖地巡礼をした話 など。
普段明るくふるまう学生たちですが、日本に来てから苦労・失望・失敗した話やふるさとを恋しく思う気持ち、
普段あまり聞けない彼らの気持ちを聞くことができて、じーんと来てしまいました。
本当に本当に素晴らしいスピーチでした!!
(暗闇の中こっそり涙したのは秘密です・・・笑)
実は、卒業発表会ですが、これだけではありません。
卒業生たちへのプレゼントが・・・
それは・・・?
在校生によるダンスと歌『パプリカ』です!
実はこの日の為に在校生たちは、一カ月前から練習を重ねて来ました。
本番の写真をお見せする前に、一カ月前の様子からお見せしましょう。
~本番1か月前~
ホームルームにて。
先生
「卒業発表会で、先輩たちの為に
最近日本で人気の『パプリカ』を踊って歌いましょう。」
学生の反応
「え~~~~~~~!?」
(そりゃびっくりしますよね)
「ダンスは恥ずかしいです」
(確かに気持ちはわかるけど~)
「パプリカ、アルバイト先でよく聞きます!耳が痛いです!」
(それ、耳にタコができるって言うんですよ~)
「パプルィィ~~カ~~♪(巻き舌)」
(・・・)
「〇〇さん(友達)はダンスが上手ですから、
彼が一人で踊るのがいいです」
(友達を犠牲にするのはやめなさい)
最初の反応はイマイチでしたが、数日後・・・
学生数名
「先生!いつからダンスの練習をしますか?」
(えっ、みんな意外と乗り気だったの?!)
~本番3週間前~
ということで、
ホームルームの時間を利用して、
週に3回の練習が始まりました。
まずは歌から練習します。
↓部屋の隅っこの方にかたまる学生たち
こちらのマスク軍団は歌を歌っているのかいないのか果たしてどっち・・・??
「曲がり~~くねり~~はしゃ~いだみち♪」
嫌だと言いながらも、歌い始めたら楽しそう!
次はダンス。
ベトナム男子学生たち
「パプリ~~~カ~~~♪」(頭上で両手をくるくる回している)
先生
「そこ~!変なダンスしないでください」
どうやらベトナムで流行っている手首を回す踊りらしい・・・
「い~ちば~んぼしっ♪」
そうそう、大きく指で星の形を作るんですよ~!
その中でも、一番誰よりも真剣に踊っている人が・・・
そうです。A先生です!
実は、ダンス初心者の先生たちは
学生たちに教えるために冬休みから猛特訓していました・・・(笑)
そして迎えた本番当日。
~本番当日~
司会者
「それでは、在校生によるダンスと歌『パプリカ』です。
在校生のみなさんは、舞台に上がってください。」
(ソワソワ)
(( シーン・・・ ))
(( ドキドキ ))
ミュージック、スタート♪
みんな一体となって、動きも大きい・・・!!
練習のときよりもダンスがさらに上手になっています!!
先輩たちも手拍子をしながら応援してくれています。
スーツで奮闘する先生たち。
先生たちは、実はここで踊っていました。
あっという間に、終わってしまいました。
そのとき・・・
先輩たち
「アンコール!!! アンコール!!! アンコール!!!・・・」
なんと、先輩たちからアンコールの声が上がりました!
先輩たち
「先生たちもよく見えるように舞台の上で踊ってください~!!」
先生の心の声
(え~~~~~~~~~~!?)
2回目の『パプリカ』♪
拍手喝采の中、幕を閉じました。
最後に
卒業発表会での在校生による歌は毎年恒例のことですが、留学生にとって、日本の歌の歌詞を覚えるのはとても大変なことです。
初めは恥ずかしそうにしていた学生たちも練習を重ね日々努力した結果、本番では自信を持って、楽しそうに歌って踊れていました。
そして入学した当初は、日本語があまり話せなくて自信がなさそうだった卒業予定の学生たち。
そんな彼らが2年後に日本語で自分の思いを精一杯話せるようになっていました。
そんな彼らの成長した姿を見るたびに、感動し、目頭が熱くなります。
卒業生を送り出すのはとても寂しいことですが、私たちは学生たちそれぞれの夢を応援しています。
今後も学んだ日本語の能力を活かして、世界に羽ばたいてください!
日本語学科教師一同、留学生たちの今後の活躍を願っています!!
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