スゴ技

平成23年度特別基本情報技術者試験【問4】

Blog：IT・情報処理BLOG | 2011.07.27

こんにちは、ブログのおとーと、佐藤です。昨日・今日と研修というものがありまして、普段は聞けないようなお話を聴いて、体験してまいりました。これが夏休み明けの授業で活かせればいいのですけど、さてどうなることでしょうか…

おにーさん達が先日の基本情報の午後試験の解説を入れているみたいでしたので、私も少しだけお手伝い。私の専門領域的に扱われている問4を攻めてみたいと思います。

で、やってみると… これは本当にネットワークの問題なのか? 唯一必要になるのはゲートウェイとホップ数という部分のお話だけでしょうか。

文章を読んで、わかることをさらっと抜き出してみましょう。

3つのルータ(R1,R2,R3と表記)があり、1→3と5秒ずつずらして電源を入れる
起動直後に隣接ルータ(電源が入っているもの)に自前に埋め込まれているルーティング情報を送信している
- 受信した側はその情報を反映させる
起動後は30秒ごとに自身の持つ情報を隣接ルータに送る
- 受信した(以下略

ということで、この状況を図に書き起こしてみましょう。線を引くときに物差しを使いましたが、フリーハンドで余白に書き込んでもいいでしょう。

(画像はクリックして大きく出ます)

下に時間のスケール(1刻み5秒)、○のところで電源を入れ、△の部分で受信してテーブルの更新が発生したということになります。初期状態(電源を入れた直後)はそれぞれ以下のネットワークの情報を持っています。これも問題文を読めば書いてあることです。

R1はネットワークA,Bの情報
R2はネットワークB,Cの情報
R3はネットワークC,Dの情報

R1を入れて5秒後(R2電源投入)にR2から信号が入るので、更新の結果としてR1はA,B,Cの情報を持つことになります。紙の上では”⇒”の矢印で保持しているネットワークの情報を持つことになります。上記の図はノートにさっと書いたものですが、ここまでの情報が一通りはいっています。

これでc以外は解けてしまいます。

a → ネットワークDの経路が入ってくるのはR2から2回目の経路情報が入ってくるタイミングで実現します。ということで35秒ごとなり、答えはエ
b → 5秒後(R2起動)の際には持っていません、30秒したところでR1から経路情報が入って実現することになります、ということで答えはウ
d → R1起動から20秒後、このタイミングではR3はまだR2から経路情報をもらうタイミングがないので自前のものしかありません。ということでCとDの情報しか持ってないので答えはカ
e → 35秒たった時点でR2から自前の経路情報が飛んできます、この情報にはA,B,C,D全てが含まれています。距離(ホップ数)情報更新は横に置くとして、これらの情報が組み込まれるわけなので、A,B,C,Dの情報を持ちます、ということで答えはア

cについてはほんの少しだけルーティングまわりの知識が必要です。b(=30秒後)にはA,C,B,D全ての経路情報を持つことになります(1)。R2はR1,R3から経路情報が入ることになります。自前で初期状態で持つネットワークはB,Cなので、これらは距離0です。R1,R3を経由するAとDは距離1と算出されます(2)。ということで、(1)を満たす解はイウエです。(2)を満たす解はイウです。

イウの違いは「転送先ルータのIPアドレス」(いわゆるゲートウェイ)になります。ここで最初に戻ってみておくと、